可愛いあの子

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「…顔真っ赤だけど。冷やす?」 冷たいイチゴオレのパックを、あたしの頬に当てる。 楽しむような笑顔に、あたしは察知した。 ――気付いてたんだ。 気付いてなかったのは、きっとあたしだ。 晴馬は、あたしが好きだということに気付いてる。 わざと、あたしを傷付けたり、喜ばせたりしてたんだ。 何で気付かなかったんだろう。 ――なんて、惨めなんだろう。 自分の今までの行動に、唇を噛み締めた。
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