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なんだかんだと仲良しな年長二人を部屋に放置して、春日はバルコニーへの窓を開けた。
サンダルがあったのでそれを履き、外へ出て後ろ手に窓を閉める。
クーラーの利いた部屋の窓を開けっ放しにしていたら、兄に怒られる。
外は真夏の日差しであふれていた。
金色に輝く陽光が、肌に刺さって痛いくらいだ。
「一度クーラーにあたると~、やっぱり暑い~」
冬樹宅の占有庭は白い鉄柵で囲われている。
その向こうの野原は、少年野球のグラウンドが3つほどとれるだろうか、けっこうな広さだ。
何本か立木はあるが、家族連れが悠々と昼寝ができそうなベンチや木陰はなかった。
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