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「……玄関から、奥へ?」
「うん、決まって夜中の2時ごろでさ……」
「足あったんだな」
「いや、そういう問題じゃなくてね!」
リビングのド真ん中。
テーブルを挟んで向かい合わせに座った兄と幼なじみが、額をつきあわせて話し込んでいた。
詳しく訊かなくても、だいたい内容はわかる。
さっきとはうって変わった、冬樹の顔の青ざめ方で。
「ね~ね~」
それでも間に割り込んだ春日に、兄が一瞥をくれた。
「クーラー」
「うん、用件終わったらすぐ閉める~。冬ちゃん、なんか食べ物とか飲み物とかない~?」
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