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「かーなーたーっ!!!!」
只今T中学の校門前。
あたしはいつもように校舎から出てくる彼に、呼びかける。
すると、彼は必ず不機嫌な顔になって、ため息をつく。
「また来たのかよ…。。。」
ボソッと呟いた彼の声が、地獄耳のあたしに聞こえないはずがない。
「だって奏汰に会いたいんだもん!あたしが会いに来ないと会えないでしょ。」
「はいはい。さっさと帰るよ。」
冷たい声で言いながらも、一緒に帰ってくれる彼。
雛森 奏汰。中学3年生の完璧ボーイ。
あたしの片思い相手。
半年前、不良に絡まれたあたしを助けてくれたねがきっかけで、あたしは彼に恋をした。
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