桜と粋と日本の死生観

桜

　花咲かじいさんの話しを知っているだろうか？「枯れ木に花を咲かせましょう」そう言って白い粉を撒くと、枯れ木に一斉に花が咲く。あの花は実は桜であり、白い粉とは何と！？人骨である。桜は今では日本の国花とされ、日本文化の象徴ともされ、江戸時代には「花は桜木、人は武士」なんて言葉があるほど人々に親しまれた花だ。春に一斉に花を付け、そして数日ですべて散る。その潔さが武士に例えられ、日本独特の死生観にも通じた。

　それゆえ桜はまた“鎮魂花”とも呼ばれている。