踏み出した一歩

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「ちょいと、君たち、浮かれるのはわかるが、人様に迷惑かけてんじゃねーよ。さっさと教室行きやがれ」 明るい声から、急に低い声に変わり、男子の目が鋭く掲示板の前に集っていた者たちに向けられる。しーんと、静かになり、一瞬で空気が凍りついたのがわかった。 掲示板の前にいた者たちは「ひぃ」と悲鳴を上げ、「ごめんなさい!」と足早に逃げた。 (…前言撤回。アイツ不良だ) 関わらないようにしておこうと、目を背ける。 しかしそれは、どうやら無意味のようだ。 男子は手を振り、大きな声で呼ぶ。 「おーい、そこの人、こっちに来いよ!」 (あー、もう!)
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