卒業式

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「卒業か…」 早いなぁ… あっという間の 中学校の3年間… 今思えば… 辛いことも楽しいことも ちょっとしたことで悩んだのも良い思い出だ… 「千奈ー!」 「なぁに?凜!?」 凜は幼馴染みだ 声をかけられた方に 顏を向けると 泣きじゃくっる凜の 姿が見えた 「千奈ぁ…」 「ん?」 どしたの?と駆け寄ると 凜が甘えるようにして 抱きついてきた 「ちなぁ…うっく…うぇっく…」 「凜!?」 「千奈ぁ!!」 「は…はぃ?」 いきなり凜が大きな声を出したからびっくりして声が裏返った 「違う高校行っても親友だからね!!」 「……うん…わかってる」 3月なのに… 桜が咲いていた… 早咲き… 「きれい…」 凜が桜を見て言った… 私はふと桜の木の下を見た 男の人が立っていた… その人は… 泣いていた… 「きれい…だね…」 私は桜の木ではなく 男の人に対していった 別に泣き方が良かったとか、かっこいいとか関係なくきれいだった… 早咲きの桜の木の下で泣いていた人が… 単純に… スキだ… 名前も知らない… 顏も良くわからない でも…なぜだか その人がスキだ… これが…先生と私の 出会いだった…
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