壱 とある町娘からの依頼

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「すまない」 俺はそう言って娘が差し出した布きれを受け取って 自分の口を拭いた 「…刃霧さん、それ雑巾ですわ」 どうも昼間は駄目だ… 俺はもうそこに居る事が物悲しくなって 「勘定…」 とあんみつと茶のお代を払って 店を出た 店を出ると綺麗な茜色の空が広がっている事に気づく 「そろそろ夜か…」 俺はそう呟いて ねぐらへと戻る事にした ねぐらに着いて 先ほど娘から聞いた噂について考える
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