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唐突に手を離すと、屈みこんで私を締め上げていた和泉先輩は、私の顎をグイッと掴んであげさせた。 至近距離に、眉を顰めてるけど今興奮したから頬が赤くなっている和泉先輩の顔がある。 なっなにっ!!なんでこんな近くで睨まれてるの私っ!! 「そうねぇ、やっぱり手入れがなってないのね。お肌荒れてるわよアンタ。毛穴開いてるし元がいいんだから勿体ないわっ!!」 和泉先輩は観察するように私の顔を覗きこむけど、近いからっ! 和泉先輩が話すたびに頬に息があたる。誰かとこんな至近距離で話したことなどないから、ドキドキと心臓が大きく高鳴り始めた。 オカマといえども、見た目は男の人だし。緊張するんだよ。 なんていっても、和泉先輩変な色気があるんだよ。 近づかれると興味がなくてもドキドキする。 今見てはいけないものを見たからかもしれないけれど。 あぁ、和泉先輩すっごいまつげが長い。つけまつげいらなそう。肌も凄く綺麗。つるつるしてるし、この至近距離で耐えうる美形ってそんなにいないかも。 抵抗もやめて、おとなしく和泉先輩のされるがままになっていると、観察しえ終えたのか、和泉先輩が顔を離してくれた。 良かった、ホッとして胸を撫で下ろしたつぎの瞬間、電光石火でそれはやってきた。
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