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ふわりと頬に柔らかいものが押し付けられ、和泉先輩が離れていく。
なに?今、キスした??
手を頬にあてながら和泉先輩の顔を仰ぎ見ると、満足そうに笑っている。
「ふふっ。磨きがいのある子大好きよ。これからよろしくね。さぁ、アンタの家に行くわよ。クローゼットみせなさいな」
ふふっじゃねぇーっ!!
女同士でも友達で頬にキスなんかしよらんわっ!!
ぼぼぼぼっと顔が赤くなっていくのが分かる。
「あら?なぁに、アンタまさか男馴れしてないの?まぁ、アタシ男のウチに、はいらないか」
こぉらっ!!勝手に納得するんじゃねぇよっ!
「まぁねぇ、こんなに身だしなみに気をつけてないなら、男なんかいないわよねぇ」
コイツ、本当に失礼だっ!!
「でも、アタシ柚の事を気に入ったから綺麗にしてあげるわよ」
私の腕を掴んで立ち上がらせる。そして、耳元で囁いた。
「で、奏さんに紹介してくれるわよね?お近づきになれるように頼むわよっ!」
・・・・・・・おねぇって、やっぱり体は男で心は女?
で、奏さんとお近づきってそういう意味??
さっと背筋に寒気が走る。
無理無理っ!!
私が奏さんを和泉先輩の魔の手かから守らなきゃっ!!
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