旅立ちの日

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  ルーマニアのブラン城  ここの当主、ヴィラド・ツェぺシュ公には、4人の息子がいる。  彼らは、異母兄弟。全員母親が違うが、お互いを認め合う、仲の良い兄弟だ。  皆 それぞれ美しく人目を引くが、中でも3男の美しさは異様なほどであった。  3男の名は、和也。母親が日本人の血を引くため、彼だけは名前が日本名である。  このヴィラド家は、由緒ある貴族の家系。  17歳になった和也は、父の命により、一人日本へ向かう事となった。  長男「父上、やはり和也一人を日本にやるのは反対です。」   次男「和也に何かあったら・・・」  父「お前たちは 和也の力を知っているだろう?」  長男「それは、もちろん承知しております。和也は、歴代の我が一族の中でも、群を抜いた力を持っております。」  4男「父上、違うんです。僕らは ただ兄上から離れたくないのです。」  父「 兄弟までも惹きつけるその力・・・。本物だと信じてまっているぞ。」
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