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いつもと同じように、改札口を出て、自転車置き場で自転車を取り、
おもいっきり自転車をこぎ、あたしは汗が滴り落ちるのもかまわず、家に帰った。
自転車をこいでいた勢いで、急ぐように玄関を開けた。
「ただいまー。」
家の中に入ると、いつもは専業主婦の母がいるはずなのに、誰もいなかった。
あたしは、両親と4歳上の姉の4人家族。
静かな家に入り、自分の部屋に向かった。
帰りに自転車をおもいっきりこぎすぎたのか、
ムッとした蒸し暑さが込み上げるせいもあったのか、なんともいえない体のダルさを感じた。
食卓に目をやると、置き手紙があった。
”美容室へ行って来ます。昼食は冷蔵庫の中にあります。母より”
母の置き手紙を机の上に置き、
部屋着に着替えてからレンジでご飯を温めた。
「お母さんも美容院か…」
そう呟き黙々とご飯を食べたらおなかがいっぱいになったら、
昨日徹夜したせいで急に睡魔が襲ってきた。
部屋に入り、ベットへ倒れこんだ。
そして、知らぬ間に眠りについた。
「ねぇ、大丈夫?」男の人の声がする、
……さっきの人の声。
やっぱり、心地いい声。
あれ?
また、あたし倒れたの ?
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