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小学校の頃は、誰かいるのかな?くらいの感覚で、それが中学になった頃には視認できるようになって、触れる事にも気付いて…。
最初は夜中にトイレに行く事すら怖かった。
しかし、人間というのは本当に恐ろしいものだ、特に「慣れ」というのは。
今じゃ妖怪を見ても、あまり驚かなくなってきた。
そりゃ、怖い顔した奴は怖いけど、そこら辺を走り回る小妖怪は怖くない。
なにもしない事が分かっているからだ。
人に危害を加えたり、悪さをするのは、決まって大きな奴ばかりだ。
全部がそう、とは流石に言わないが、大きい妖怪には気を付けている。
まずは目を合わせない。次に気付かれないようにする。
妖怪や幽霊の類が見えるようになってから4年余り、俺が学んだ事はそれだ。
大きな妖怪とはなるべく関わらず、近付かず、コレは基本と言えるだろう。
しかし、だ。
あの一つ目のように、大きくも小さくも無い奴はどうも判断がつかない。逆に怖い。
…帰ろう。
俺は鞄を持って靴に履き替え、学校を出て家路へと着いた。
ふと、カーブミラー越しに後ろを確認する。
いる。電柱の陰に隠れて、ずっとこっちを見ている。
1つ目の妖怪と、ミラー越しに目があった。
『ヤッパリ…食ベル!!』
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