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「怪我のほうは、私では治せないんだ…、すまないね」
「あ、いえ！これくらい、なんともないッスよ！」
正直痛いけど、まぁ直ぐ治るだろう。
…そんな事よりも、
「あの、先輩！」
「ん？なにかな？」
俺は決めた。
もう、なにも出来ない自分は嫌だ。俺は、変わりたい…！
だから、だから俺は！
「俺を、俺をオカルト研究会に入れてください！」
先輩は俺の頼みを聞くと、少し素っ頓狂な顔をして、俺を凝視すると、いきなり、笑いだした。…おかしな顔をした覚えは無いんだが…。
「あの…」
「フフフ、いや、すまない。こんな事に巻き込まれて、それでも君はこの世界に入りたいと思うのだな…」
先輩は後半笑うのをやめて、軽く微笑みながらそう言った。
「…俺、自分の身は自分で守りたいんです。それで、俺も先輩みたいに、困っている人を助けたいんです。…ダメですか？」
俺がそう言うと、先輩は首を横に振り、親しみやすいにこやかな笑顔を向けて、俺の肩を掴んだ。
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