第二章「心に棲む幽霊」

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少し、気になるな…。 「先輩、さっきから何読んでんですか?」 「ふぇ!?き、君には、関係無いだろう…」 先輩は本を立てて、そこに顔を隠した。 ん?なんだ今の可愛い声は? 先輩からこんな可愛い声が聞こえるとは思わなかったな。 それに、頬が紅い…。 あの本…気になる…。 「先輩、俺にも見せて下さいよ」 「や、やめるんだ…!返せ!」 俺は気になるあまり、先輩から本を奪ってみた。 しかし、流石は先輩、すぐに掴んで取り合いになった。 こういう時は… 「わかりました。返しますね」 パッと離してみた。 すると、先輩は見事に尻もちをついた。幸い?見えなかったが…。 俺は落ちた本を見てみる。 「恋愛…小説…?キスしてるじゃないっすか」
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