第二章「心に棲む幽霊」

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小説の文面を見る限り、恋愛小説のようだ。 そして挿絵には男と女、主人公とヒロインのキスシーンが描かれていた。 「み、みるな!バカっ、早く返せ!」 「先輩こういうの好きなんですか?」 「な、なななにを言うんだ、君は!私はこういう恋愛などと言うものには興味など無い!」 「でもコレ、先輩が買ったんですよね?」 「ま、間違えただけだ…」 先輩、流石に本は買い間違えないと思いますよ? にしても、いつも少し男っぽい口調だから忘れていたけど、先輩も女の子なんだなぁ…。 「こら!祓威!ワシを捨てたまま放置とはなにごとじゃ!!」 「どわっ!?サブ!乗るな!重いだろ!」 「うるさいわい!小生意気な悪ガキめ!」 俺とサブがじゃれ合っていると、オカ研(オカルト研究会)の扉が開いた。 しかし、俺はサブとじゃれ合っていて気付かなかった。 「あのぉ~?」 「こら!離せ、デブ猫!」 「デブっていうなぁ!!」 ちなみに、サブの声は俺と先輩のように、「見える」人しか聞こえないらしい。 だからその…サブと話すときは周りに誰もいない時にしないとな。
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