20人が本棚に入れています
本棚に追加
/273ページ
俺はこの時振り返って歩き始めたから気付いていなかったけど、この時、あの1つ目の表情が確かに変わっていた。
何かを企んでいるような、狙っているような、とにかく嫌な表情だ。
学校に着いて自分の教室に入って席に座る。
教科書やらノートを鞄から取り出して机にしまっていく。
全ての作業を終えると、教室の隅で笑いながら話をしている生徒の会話が耳に入ってきた。
「オカルト研究会って知ってる?」
「あ!知ってる、奇怪な出来事を解決してくれるんでしょ?」
「私、行ってみようかな!」
「やめときなって!」
オカルト研究会?
奇怪な出来事を解決してくれる…?
…はぁ、そんなわけないか。
大体、アレを見る事が出来るのは、きっと俺だけなんだ。
「とは、思いつつも…来てしまった。本当に解決して、くれるのかな?」
俺はアホらしいと思いながらも、もしかしたら解決してくれると、そんな淡い希望を抱いてしまい、オカルト研究会の部室に足を運んでしまった。
最初のコメントを投稿しよう!