第40章…はじめまして

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少年の横に座ると、視線を詩音にうつす 「………」 [……あんな…所……??] 「………。森の事だ。お前、そこに倒れてたんだぞ」 [………森??] 訳が分からないという顔をしている詩音をジッと見つめる男。 「……お前、名前は?」 [詩音…です。] 「そうか、詩音。………ここがどこだか、分かるか?」 […………分かりません] 「……………宗次郎。近藤さん呼んでこい」 「はい、」 すると少年は立ち上がり、部屋から出て行ってしまった。 残された二人。詩音はどうしたらいいのか分からなかった。 […………] 「おい、んな怖がる事はねぇよ。採って食いやしねぇ」 [………ぁ、あの、私……] 「何だ」 [どうして、………森なんかにいたんでしょうか] 「……………」 […………] 「……厄介な事になりそうだ、、」 「私の名前は近藤勇。よろしくな、詩音」 [よ、よろしくお願いします……] 近「ははは、話はトシから大体聞いたよ。まぁ焦らずゆっくり思い出したら良い。幸い、名前は覚えてたんだ。それだけでも十分じゃないか」 [………] 近「おっと、紹介しなければな。詩音、彼は沖田宗次郎と言うんだ。君よりも少しお兄さんかもしれない」 宗「宗次郎でいいからね、詩音」 [……ぁ、は、はい……] 近「で、その隣がトシこと土方歳三だ。」 土「……さっき話したからな、挨拶は良いだろ」 近「ならんならん!それでは詩音が怖い印象しかもたないではないか、改善するためにも何か言葉をかけてやれ。」 土「っー、………土方だ、……まぁ何でも言ってこい」 [………はい] 近「よし!では宗次郎、詩音に案内してやってくれるか」 宗「はい!近藤さん!行きますよ詩音」 ニコニコしながら詩音の手をとり、部屋から出て行く宗次郎 詩音は引っ張られるまま歩いていくしか出来なかった。
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