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それから数日が経った。
あまり部屋から出なかった詩音も自然と慣れたのか、今では普通に接している。
近藤を慕うようになり、
沖田とは兄妹のように、
土方とは年の離れた兄のようになっていた。
道場の掃除の手伝いをしたり、近藤と一緒に甘味を食べたり、土方には道場の近くの道を教えてもらったり、沖田と一緒に遊んだり、と過ごしていた。
近「どうだ?詩音、旨いだろう?」
[はいっ、美味しいです。…これは何ですか?]
近「寒天だよ、黒蜜にかけながら食べるんだ」
[寒天……]
近「知り合いからもらったんだが、旨いなー」
近藤と二人で、ゆっくりしながら甘味を食べていた。
するとーー
「近藤さん、剣術の指南をお願いしたいんですが………ってあーー!!詩音ずるいです!僕も食べたいです!」
竹刀を持ちながら歩いてくる沖田だったが、二人を見た瞬間走ってきた。
近「おおー宗次郎、稽古か?」
沖「稽古……よりも甘味です!僕にはないんですか?二人だけ内緒で食べるなんてずるい!ずるいです!」
[………食べる??]
沖「一口下さい、」
近「宗次郎の分もあるさ、待っていなさい今持ってくるから」
[…………稽古、してるんですか?]
沖「え?ぁ、ああ、はい。」
[……………]
沖「……あ!詩音が持っていた刀、土方さんが刀鍛冶に持っていて明日治しが出来るそうです。引き取りに行きましょうか」
[はい、]
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