第40章…はじめまして

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その日、詩音は庭の掃除をしていた。 [………ふぅぅ、] ーー今日は風が強いな…… ヒューヒューヒュー、と音を鳴らせながら風がふいていた。 寒いとまではいかなかったが、長く外にいると肌寒く感じる気温だった。 [早く終わらせちゃおっと] サ、サ、サ、と箒で落ち葉や枯れ葉を集めていく。 すると 「お、お前偉いな。せいが出るじゃねぇかよ」 [?!…土方さん、] どこかに出かけていたのか二、三日見かけなかった土方がいた。 風呂敷に包まれたものを抱えるように持っていた。 [おかえりなさい、土方さん!] 土「ああ、偉いな掃除なんて。総司なんていつの間にかいなくなってやがるのに」 詩音の頭をポンポン、と軽く撫でると思い出したように言う。 土「あ、そうだ。ほらよ、お前のだ。」 [あ!!] 風呂敷に包まれたままの刀を手渡される。 重さによろつきながらも落とさないように丁寧に抱える。が、いきなり二本腕の上に置かれよろついた。 土「気をつけろよ」 [は、はいっ……っ、うわっ!] 土「お、まえっ!!」 [はは、………大丈夫でした、、] 土「ったく、…気をつけーー」 詩音が倒れないようにとっさに支える土方。 だが、土方はそのままピクリとましなかった。それを不審に思った詩音 その時 「ちょっと………何してるんですか。」
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