第40章…はじめまして

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少しずつ、……少しずつだが確実に何かが変わっていっていた。 その事には誰も気づかずに………。 山「………なーんか、組長達によそよそしくない?」 [そうですか?…気にしたことなかった] 山「嘘。」 [……………。] 山崎と詩音は、屋根の上で寝そべっていた。 ポカポカとした気持ちの良い天気の中、二人で日向ぼっこをしていたのだ。 といっても、会ったのは偶然だったが、 詩音はよく山崎に他の組長や副長である土方に相談しにくい事を話していた。 [やっぱり、女が新選組にいるってだけであまり良くないじゃないですか……] 山「そんなもん?」 [だって、女子禁制。みたいな感じじゃないですか] 山「女中はいるんだから禁制ではないでしょ~」 [かもしれませんが、………いくら局長達と昔馴染みだからって組長を名前で呼ぶわけにはいかないじゃないですか。……平隊士達に示しがつきませんよ] 山「……………」 [そう考えると、どうも距離が………] 山「………まぁ、詩音が考えるのも分からなくはないけどさー。沖田さんの様子知ってる?機嫌が悪い悪い…。藤堂さんなんて八つ当たりされてたよ」 [………………ぁーー…………………] 山「姓で呼ぶのも仕方ないとは思うけどさー、別に仲良くしたって良いんじゃない??隊士達の事なんて気にする必要ないでしょー。何かあったら黙らせれば良いんだよ。確実に詩音のが強いから」 [私じゃなくて、…組長達が舐められてはしまうかと思ったんです] 山「それはないでしょ、もし仮にそんな事になったとしてもそれこそ沖田さんが黙っちゃいないよ。即黙らせるよ」
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