第41章…現状、現実。

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高「………こ、このままって訳にはいかねぇだろ?!」 九「話しをそらすな。」 玄「…はぁぁ、まぁ良いです。それより、稔麿くんと桂さんは?先程から姿を見ていませんが……」 九「二人なら今、稔麿の部屋にいる」 ーーーー ーーーーーー 桂「いくら何でも、それは無茶だ」 いつも穏やかに笑っている桂とは一変……眉間に皺を寄せ難しい顔をしながら言う。 桂の様子に苦笑いしながら自分の意見に対しての反対の桂に視線を向ける 吉「少しばかり無茶しなきゃどうにもならないと思いますけど?」 桂「でも稔麿、「早く、」…?」 吉「少しでも早く、助けてあげたい。」 桂「……………、、」 吉「どうして詩音ばかり酷い目にあわないといけないわけ?…あの子は、何もしてないじゃないですか。新城家がなんだ。僕は倖城の人間でもないから関係ない」 桂「稔麿……。」 吉「………でもまぁ、……ただ心配なのは新城家は幕府寄りって事……くらいかな」 まさか、こんなに早く倒幕派として姿を出すつもりはなかったんだけどーー と、クスクス笑う稔麿に対して桂ら更に眉間の皺を深くする。 桂「笑い事じゃないだろう?」 吉「無理にでも笑ってないとやってられませんよ。桂さん」 桂さんだって、僕と同じ事一度は考えたでしょう? 桂「出来る事なら私も、詩音を助け出してあげたい。でも詩音が今どこにいるかなんて分からないだろう?新城家の忍びに連れ去られたとしてもわざわざ本邸にまで連れて行くとは限らない。」 吉「………どこかに、別邸が?」 桂「……………。」 吉「桂さん」 桂「言えば君は直ぐにでも向かうだろう」 吉「当たり前です」
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