第41章…現状、現実。

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明日「……本当に、似てるわね。そっくりだわ……嫌なくらいあの女に」 明日香の一言にゾクリ、と身震いする。 その位地を這ったような……声だった。 [……あの女って……] 明日「倖城沙夜。あなたの母親よ」 [………] 明日「礼司様も、……どうして………」 [………私は、新城も倖城も、「知らないんでしょう?静から大方聞いたわ」……] ゆっくりと詩音のもとへ近づいていき、布団のすぐ近くで腰をおろす。 明日「一応言っておくけど、ここは新城家の別宅。本邸ではないわ」 [えっ、……ぁ、なら、ここは] 明日「江戸ではないわ。」 [………江戸] 明日「でも勘違いしないで。あなたがいるのは新城家だという事に違いないの」 [……………] 明日「……本当に、どうして倖城ばかり……っ、」 [どうして、私を……] 明日「さぁ、私には分からないわ。分かりたくもないけど……。だけど逃げようとはしないことね、あなたの為に言ってるの」 [………っ、、、] 明日「本当だったら、即刻倖城に返すのに。……新城に入ってほしくもないの」 [………] 明日「貴方は何故、無事だったのよ…」 [私は………] 明日「……でも運があるのか、ないのか分からないわね」 [え、………]
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