第41章…現状、現実。

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明日香「ええ。…そして悔しい。」 明日香の言葉をジッと聞く詩音 そんな詩音に気づいた明日香は苦笑いをしながらも話し続けた。 何もかも沙夜には勝てない自分が嫌だった。 幸せな倖城がうらやましかった。 礼司の事をもっと知りたかった。 歳も近かった沙夜に負けたくなかった。 明日香「ただの逆恨みなだけだけどの、私にはそれしかなかったから。」 [明日香さん……] 明日香「礼司様はこれから先、倖城沙夜以外の人間を愛する事はないでしょうね。……それでも、私を見てほしかった。って、こんな事貴方に話しても何にもならないのにね」 [………] 明日香「一つ、私が認める貴方に言える倖城沙夜の良いところは……強かった、所かしらね。 沙夜は絶対に曲げなかったわ。家族を守る為に、自分を投げだしても倖城の事だけを考えてた。良い女よ。礼司様と、倖城の当主の二人が惚れるだけの事はあるわ」 [明日香さんも強いですよ。] 苦笑いしながら「お世辞でもありがとう。」と言うが詩音は首を横に振る。 [明日香さんも一途に思って考えてる所、とても強いと思います。] 明日香「女はきっと生まれながら本当は強いのよ。絶対に弱音をはいてはいけない。強くないとね」
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