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明日香「気楽に、ね?」
[はい。なんか……ありとうございました。]
明日香「なら早く休みなさい。私も部屋に戻るから」
明日香は立ち上がると、淡々と部屋から出て行こうとする。
背中に向かって詩音は名前を呼んだ。
[明日香さんっ!]
明日香は後ろを振り返りはせず、足をただ止めた。
[逃げずに、向き合いたいです。私も]
明日香「……。その言葉忘れないようにする事ね、………じゃぁ、」
[……………]
ーーその言葉を忘れないように、か
逃げずに………向き合う。
[………あの人達とも………、]
ーー逃げずに……
[向き合う。]
向き合う……いや、向き合えるの?
私は……一度あの場所から逃げ出してしまった。
あんなにも心地の良い場所だったのに……
逃げた。
[駄目駄目駄目っ!……こんな後ろ向きじゃ駄目っ……]
でも、………また、あんな事言われたら……もうあんな苦しいのは嫌だっ、、
[……………]
バサッ!とかけられていた毛布を頭まで被る
ーー考えすぎちゃ駄目。
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