第41章…現状、現実。

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[運、って……] 明「棗がね、〔可能性があるならそれを全て潰していくべきです。〕って」 聞いた事のない名前に首を傾げる詩音だったが、それに気づいた明音は直ぐに棗に声をかける。 すると、九十九と共に明音の数歩後ろに立っていた男の子が前に出てくる。 明「紹介するよ。彼は棗」 棗〔……は、初めまして。……棗です〕 少し顔を反らしながら名乗る棗 明音は「こら、棗」と言うが棗は一向に視線を合わせようとしない。 [詩音です。……初めまして、棗くん] と、詩音が名乗ると棗はキッ!と詩音を睨みつける。 驚く詩音だったが、微かに棗が何かを呟いているのが聞こえた。 棗〔……本当に………〕 明「棗?」 棗〔………あなたは、本当に明音様の妹なんですか?〕 [!!??] 明「棗?!一体何を言っているんだい、」 九十九もまたすぐさま現れ、棗を引っ張り詩音から離れさせる 棗〔似てるのなんて顔だけです!正直、凄くがっかりです!もっと、僕は明音様みたいな方だと信じていたのに!!〕 九十九〔棗、もうよせっ!…やめろ!〕 明「九十九。棗を外へ出せ」 九十九〔かしこまりました。明音様〕 すると九十九はヒョイと棗を担ぎ上げ、窓から飛び出していく。
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