第42章…後悔と再会

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詩音は近くの大木の根元にゆっくりと腰掛ける。 [……棗くんも、座りませんか?] 棗〔僕は結構です。〕 [……………] 棗〔……………〕 シーンと静まった状況。気まずい雰囲気の二人 ただ願う事は、早く明音と九十九が戻ってきてくれる事 するとーー 棗〔……具合、悪いんですか?〕 [え?] 棗〔怪我とか、完治してないんでしょう?〕 [ぁー、多少は…。でもそんなに気にする程悪くはないですよ] 棗〔……そうですか。〕 [ありがとうございます、棗くん] その詩音の一言に肩をビクつかせながら驚く棗 棗〔な、何で…お礼なんて言われる事やってません!むしろ僕が…!…ぁ、〕 [心配してくれてありがとうって意味ですよ。] 棗〔………あんなに失礼な事言ったのに〕 [私、あんなんじゃめげませんよ] 棗〔……明音様と、比べもしました〕 [それは…まぁ、仕方ないですよ。] 棗〔…………〕 [棗くんが、明音の事大好きで、突然現れた私を警戒したって事じゃないですか。そんな人を怒る事なんて出来ませんよ] 棗〔……、〕 [ね?] 棗〔………あなたが明音様と双子なのが、信じれるような気がします。やっぱり……似てる。そっくりです。〕 ガバッと棗は頭を下げ「すみませんでした!」と謝り始めた。 驚き、止めようとする詩音だったが棗は止めようとはせずに謝り続ける 棗〔今までの無礼、お許し下さい詩音様。この棗、この先何があっても詩音様を馬鹿にしたりは致しません〕 [馬鹿にって……。] 棗〔………本当に、すみませんでした〕 [……アハハ、] 棗〔………詩音、様?〕 [アハハハハ、棗くんを可愛がる明音が分かった気がする] 棗〔え、?〕 [可愛いんだもん] 棗〔………/////〕
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