第42章…後悔と再会

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明「僕は、幼い頃の記憶でも…あの人は本当は優しい方だと知っているので、違いに驚きもありましたが久しぶりに話が出来てとても良かったです。 伯父上は、……変わっていなかった。纏っている雰囲気は張りつめたものがあるけれど、でも本当は優しくて誰よりも愛情を持っている方だと。」 桂「…それでも明音。彼は許されない事をしたんだよ。絶対に戻せないモノを沢山生んでしまった。君の右目だってその一つだろう」 桂の言葉に自分の右目を手で触れる。 感覚はないが、違和感がある独特な感じは何年経っても慣れるものではなかった。 しかし、ここ一年や二年前に出来た感覚ではない。包帯を巻き前髪で目立つのを隠しているその状態には既に慣れていた 明「最近ではなくて何年も前に起きた事件です。もう、この状態にも慣れましたよ。」 桂「そういう問題じゃないだろう?君は永久に片目のみでの生活をおくらなければならないんだよ?」 明「叔父上。」 桂「…………」 明「良いんですよ。この右目を失った事…気にしてないと言ったら嘘になります。それでも僕はこの状態である事を自身で受け入れてるんです。他ならない本人が。」
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