第42章…後悔と再会

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振り返ると同時に見た沖田の表情は焦りが混じり、嬉しさ、そして悔しみを含んだものに見えた。 掴まれている手は熱く、力が入っているため手首はジンジンとしているようだった。 沖「良かったっ、、です。……やっぱり、詩音だった……!後ろ姿だったし、この前の件で確信はなかったんですけど賭けてみて良かった…っ、」 [……沖田さ「無事で良かったです」…!!] 沖「……無事で、、良かった………」 ギュッと……両手で詩音の手を包み込むように握りしめる その場に詩音がいる事わ刻み込むかのように… 自分自身に、言い聞かせるように… そんな風に見える。 [………沖田さん、心配なんて……いりませんよ。] 沖「そんな事無理ですっ!いくらっ、いくら詩音が新撰組にとって敵になったとしても僕はっ……、貴女に刀を向ける事なんて出来ません…!!」 [!!?………それ、、私道不覚悟とみなされますよ?] 沖「……鬼に知られなければ問題ありません。」 沖田の言葉に苦笑いしか詩音は出来なかった。 堂々と、あんなにきっぱりとした言葉。 それは決して新撰組幹部が言ってはいけない甘さであろうが詩音にとっては驚きと同時に悲しみが混ざる気持ちだった。
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