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いつまで経っても新撰組からぬけ切れていない…そんな自分に腹が立って仕方がない。
[……貴方が、私に刀を向ける事ができなくても私は出来ますよ。貴方を殺せと言われたなら私は………殺せますよ。私が一方的に攻撃する事だって出来なくないんです。それでも…、刀を向ける事が出来ないなんて言えるんですか?]
沖「えぇ。出来ますよ。そんなのは貴方を殺さずに捕まえれば良いだけの話しですから。刀を向ける事はできなくても、取り押さえる事は出来ます。」
いつの間にか放された手
それは二人の完全な決別を表しているかのようだ。
殺す事は出来なくても取り押さえる事は出来ると言った沖田
詩音が新撰組を去った当初よりは考えがまとまっていた。既に「敵」だという事を認識している。
しかし、相手が兄妹のようにして子供の頃から一緒に育ってきた詩音という所で甘さが捨てきれないのだ
[新撰組の沖田総司さん。……今日こうして会った事は二人だけの秘密にしまし ょう。偶然だとしても、あってはならない事です。…私も誰にも言う気はありません。]
沖「……そうですね。」
[約束ですよ?……でも、次にまた今日みたいに偶然でも会う事があれば、貴方は私を全力で捕まえてください。情けなんてものは…いりませんよ。私達は敵なんですから。それはもう………変えられないんです。]
沖「っ、、………望むところです。
新撰組一丸で、貴方方長州勢力を押さえつけます。そして全員新撰組局長と副長の前で膝をつけさせてやります。」
[はい。…それは是非とも逃れたいものですね]
ーー約束ですよ沖田さん。次に会ったら、貴方は私を全力で捕まえてください。情けは…いりません。
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