第42章…後悔と再会

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沖「っ、、………」 馬鹿だ。 僕は本当に馬鹿だ。 まったく話しにならない。 全然、……ケジメがつかない。 整理した筈なのに、、何もかも無駄だ。 いざ詩音と顔を合わせると、楽しかった記憶しか出てこない。 憎しみなんかない。 「敵」だなんて……思える筈がない。 口ではあんな上手い事言っておきながら内心は剣をあわせる事を避けようとしてる。 これが新撰組一番隊組長なんて笑えてくる 一人の女子を斬れないなんてふざけてる 今まで女子供関係なく敵ならば容赦なく斬り捨ててきた。 それがどうだ。……今、自分は逃げようとしてる。 でも、詩音は今は「敵」だ。 そう、思わなきゃいけない。駄目なんだ。 今まで仲間も裏切り者であれば斬ってきた。 それが今回は詩音だった。 それだけの話しだろう。 新撰組の「敵」だ。長州は「敵」だ。 裏切り者だ。………そう思わなくちゃいけないんだっ、。 沖「っ………ごめん、、詩音。ゴボゴボ、完璧に矛盾してますね……」 信じられなくて 守れなくて 話しを聞いてあげられなくて 気づいてあげられなくて 本当は少しでも疑った僕を許してほしい いやでも、それは都合の良い言葉だよね 沖「………ぁーもうっ、、悔しいくらいに……未練が残ってる……。後悔するなら、何があっても止めれば良かったのに」
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