第43章…自覚

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[羽織りばかり……というよりも羽織りしかないんじゃ…] 洗濯物は沢山あったが、羽織りしかなかった。その羽織りはどれも詩音が見たことあるばかりの種類だった。 [桂さん、桂さん、桂さん、玄瑞さん、玄瑞さん、桂さん、九一さん、九一さん、桂さん、九一さん、玄瑞さん、玄瑞さん、玄瑞さん、玄瑞さん、…………多い。] ほとんどが桂と玄瑞の羽織りだった。 確かにあの二人はよく肩から羽織りをかけている。 いっぺんに洗濯してしまおうって事か。 [さて、、とっ] 山積みになっている羽織りを井戸の近くへ置き、水を汲み上げる。 本日何回水を汲み上げているのか、毎回手間取る水汲みだが、もう手慣れた様に扱う。 [思ってたよりも私びしょびしょ…。] 濡れるんだから同じか、と作業を続けようとした時頭から何かが被さってきた。 [うわっ、、] 「ほら、ジッとしてる!」 [か、桂さーー] 桂「風邪ひくよ?さっさと乾かさないと」 [でもその前に羽織りを] 桂「羽織り?……って、何で自分よりも洗濯物優先にしてるんだい?もう、そんな羽織りは良いから!」   [いや、でも…] 桂「詩音。動かない。」 [は、はい………]
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