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その時ーー
ギシッ…っと床がしなる音が響いた。
詩音がこの場から去ろうとした際に踏み出した時に踏み場が悪かったのだろう。
[っ!!]
ーーうわ、嘘でしょっ!?
例え微かな音だったとしても敏感な彼らは音に気づかないわけがなく……。
桂「………稔麿、私は朝餉の準備してくるから、彼女と一緒に来なさい」
吉「……………」
桂「いいね?話さないといけない事もあるだろう?」
吉「……分かってますよ。」
桂「なら、私は戻るね」
桂は足元に置いてあった桶を手にとると、吉田の横を通り過ぎ、中へはいっていった。
吉「………。」
ーー桂さんってば、時々お堅い時があるからな
意を決したのか吉田は、音の聞こえた方向に視線を向ける。
ーー忘れてたけど、詩音って新撰組では女中以外にも情報収集の監察方に所属してたんだよね…。気配を消すのもお手のもの、か。
でもまぁ、、集中力切れてるのかな
吉「…詩音。そこにいるんでしょ?出ておいでよ。話しをしよう」
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