1940人が本棚に入れています
本棚に追加
吉田の呼びかけから少し間を空けてからスッ、と姿を見せる詩音
俯き、恥ずかしがっているかのように見える
吉「…ほらこっち。おいで」
ポンポン、と自分の隣に腰かけるように促すが詩音は緊張しているのか踏み出す一歩が硬い。
だがしかし、一歩一歩確実に進んでいるのは確かだった。
[………すみません、あの…中々出ていけなくて…その、]
吉「ん?ああ、別に良いよ。実際、自分の話しされてれば出ていけないよね」
[……………]
吉「……………」
[……あの、吉田さーー]
吉「詩音はさ…、僕から逃げてたけど考えはまとまった?といっても、昨日の今日だからまとまるもないと思うんだけど。ついさっきの話しだよね……」
[繰り返し考えました…。でも何度考えても…恥ずかしいですっ、これだけはどうも出来ません……]
吉「君の反応見てれば嫌でも分かるよ」
[頭の中ではこのままじゃいけないって事分かってるんです。……で、でも気づけば吉田さんから逃げていて…]
吉「それってさ…、、僕が願ってる方向性に向かってるって…可能性があるって…自惚れても良いって事?」
最初のコメントを投稿しよう!