第44章…隔心

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屯所内に戻り、用もなかったので自室に戻ろうとしている時だった。 沖「げっ…、、」 何となく会いたくない。そんな言葉が似合う人とバッタリ会ってしまった。 嫌そうに眉間にしわを寄せる沖田とは対照的に、その相手は笑顔で対応していた。それはそれは胡散臭い笑顔で。 沖「何でここにいるんですか山崎さん」 「嫌やわぁ沖田はん。私に会いに来てくれはったん?ほんま嬉しいわあ」 沖「あなたの趣味に口を出すつもりはありませんが、巻き込まないで下さいよ…山崎さん」 山「ちょっとくらいノってくれても良いんじゃありません?沖田組長」 沖「生憎ですが、僕にその趣味はありませんよ。…まさか、山崎さんがそういう趣味だったとは思いもしませんでしたが」 山「んなワケありますか。仕事ですよ仕事。誰が好きでこんな事」 沖「時には男色にもならないといけないんですね」 山「違います!変装するんですよ女に!」 沖「男を騙くらかすんですね」 山「情報を得る為には手っ取り早いんでね。敵さんも、考えつかないだろうって狙いですよ。土方副長の」 沖「相変わらずずる賢い考えですぬ。捻くりかえってます。」 山「そんなの前からじゃいですか、…っと、こんな所で時間潰してる場合じゃなかった…。じゃあ沖田さん、また。」 沖「存分に情報絞ってきて下さいね」 山「勿論ですよ、組長さん」
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