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「ありがとなー!」と大声で叫びながら走り去っていった。
「あの者、随分派手な装いだな…。赤い襟巻き…」
面倒事に巻き込まれる所だったと、考えながら早足でその場を去っていった。
タ、タ、タ、タ、タ、タ、
と赤い襟巻きを靡かせながら砂利道を器用に走っていく。
言われた通り真っ直ぐ走っていると探していた人物を見つけられた。
「おーい!!稔麿ー!」
と叫ぶと、前を歩いていた者はピタリと足を止め振り返る。「いやー見つかって良かった良かった、探したんだぞー!」と危機感なしに言う
すると、ガシッと頭を掴まれた。
グリグリと下へめり込ませるように力を入れていかれ、「ちょっ、ちょっと待て稔麿っ!」と止めようとするも、力は強くなるばかりでーー
「ねぇ…、君。分かってないようだね…、本当にその頭は何に使ってるんだい。というよりも使ってないよね。ただの飾りかい?ああ、だから馬鹿作とか言われるんだ。仕方ないよね、だって本当に大馬鹿…なんだから。」
「ひ、酷ぇぇ!!」
「は…?酷い?何が?誰が?君の頭が?」
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