1940人が本棚に入れています
本棚に追加
吉「…馬鹿じゃないの?」
はぁぁ、とため息をはくと黙って自分の隣にいた人物に「先に行ってて」と伝えるとコクリと頷き、高杉と吉田に一礼すると早歩きで去っていった。
高「…てか、今の誰だ?」
吉「君さぁ、情報収集係くらい覚えたら?」
高「今の奴がそうなのか?」
吉「古高俊太郎。町人に成りすまして情報を流してくれてるし、他の仲間達との橋渡し役をしてくれてる。」
高「へー、古高……こう、太郎か。」
吉「は?誰それ。古高俊太郎、ね。
後、この事は他言無用だから。彼の存在を知っている奴の方が少ないんだから余計な事はするなよ」
高「言わねぇし、やらねぇよ。…って、俺仲間だぞ?そんな疑うな!子供の頃からの付き合いだろ?俺達、長い付き合いだろ」
吉「残念ながらね。」
高「残念って、悲しむなよ!むしろ喜べ!」
吉「五月蝿いよ。悪目立ちするから止めて」
「はーぁ??!」と大きな声で高杉は反論していたが、急に人が変わった様に纏う空気が一転した。
高「で、その古高…?信頼出来んのか?むしろこっちの情報をむこうに流すんじゃ…」
吉「そこまで馬鹿じゃないでしょ。…寝返ってどうなるかって事くらい想像してもらわないと困る。…それに、端から機密事項の情報までは握らせてないよ。僕はね…」
最初のコメントを投稿しよう!