第44章…隔心

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玄「馬鹿作」 高「ん?」 振り向いた瞬間にスパーン!!と良い音が鳴った。 「い、痛ったー!!ちょっ、何だよ玄瑞っ!!叩く事ねぇだろう?稔麿みたいになるぞ!」 玄「似るのが君か稔麿君で選ぶなら迷わず稔麿君ですよ。」 高「せめて一瞬迷って……」 玄「あなた、誰の事を稔麿君に伝えに行ったんです?」 高「誰の事って……詩音、だけど」 玄「何故詩音さんの事を?」 高「何故って…、詩音の事は稔麿だろ?」 玄「そこまで分かってる癖に何で変な所で食い違ってるんですか……もうっ、」 「お??」と頭に?を沢山付けている高杉に向かい「いいですか?!」と言い放つ 玄「詩音さんの事は稔麿君なら逆もまた然り。稔麿君の事は詩音さんに、でしょう?…それなのに君は人の部屋に来たと思えばのんびりと茶を飲んでくつろいで報告。私よりも詩音さんに伝えてあげなさい。」 高「わ、分かった分かった。」 玄「詩音さんなら今は中庭にいるでしょう。」 高「な、中庭だな。わ…、分かった。ぁ、でももう一つ、ん?いや一人…?」 と高杉が話し続けようとすると即座に「早く行きなさい。」と訴える玄瑞の勢いに逃げる様にして向かう高杉。 玄「…まったく、こういう事に関しては面倒な位鈍感なんですから。……しかも一番最初に桂さんが出てくるなんて…どうなってるんだか。」
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