第45章…霞み

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ガシガシと詩音の頭に手で高杉流に撫でる。されるがままの詩音は慣れているかの様に何も言わずにいた。 高「ハッハハ、」 [な、何ですか?一体] 高「いーーや。別に理由なんかねぇよ」 [……??] 高「稔麿いたらこんな事出来ねぇだろうしな、今のうちにな」 [出来ねぇって、やってるじゃないですか。むしろ、もっと激しいですよ] 高「馬鹿。日頃俺は鬱憤晴らしにされてるんだよ。」 すると、高杉は両手を頭の後ろで組み視線を中庭へ移す。 詩音もまた高杉に倣うように視線を移した。 サァ~と穏やかで涼しい風が風を靡かせる。 [……良い風ですね] 高「そうだな、穏やかすぎて逆に怖ぇよ。…嵐の前の静けさってな。」 [ちょっと止めて下さいよっ!] 高「ハッハハ悪ぃ悪ぃ。なーんか嫌な感じがするんだよ。なーんかあるんじゃねぇかって」 [きっと勘違いですよ。私は全然そんな感じしませんもん。知ってますか?私の直感って結構当たるんですよ?] 高「ハッハハ、知らねーよ。」
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