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ガシガシと詩音の頭に手で高杉流に撫でる。されるがままの詩音は慣れているかの様に何も言わずにいた。
高「ハッハハ、」
[な、何ですか?一体]
高「いーーや。別に理由なんかねぇよ」
[……??]
高「稔麿いたらこんな事出来ねぇだろうしな、今のうちにな」
[出来ねぇって、やってるじゃないですか。むしろ、もっと激しいですよ]
高「馬鹿。日頃俺は鬱憤晴らしにされてるんだよ。」
すると、高杉は両手を頭の後ろで組み視線を中庭へ移す。
詩音もまた高杉に倣うように視線を移した。
サァ~と穏やかで涼しい風が風を靡かせる。
[……良い風ですね]
高「そうだな、穏やかすぎて逆に怖ぇよ。…嵐の前の静けさってな。」
[ちょっと止めて下さいよっ!]
高「ハッハハ悪ぃ悪ぃ。なーんか嫌な感じがするんだよ。なーんかあるんじゃねぇかって」
[きっと勘違いですよ。私は全然そんな感じしませんもん。知ってますか?私の直感って結構当たるんですよ?]
高「ハッハハ、知らねーよ。」
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