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ボーッと、九一の歩いていった方へ視線を向けていた詩音に「おいどうした?なんかあったか?」と高杉は詩音に問いかけると、九一を久しぶりに見た気がするーーと呟いた。
高「勘違いじゃねぇのか?」
[そう、ですかね…?]
高「そうだろ。あまり会わなかっただけなんじゃねぇのか?入れ違いとかだろ」
[そう、…ですね。そうですよね、考えすぎでした]
高「そうだそうだ。…それよりよー、腹減らねぇか?何か菓子とかなかったっけ?」
[ぁー、確か無かったと思いますよ。]
高「まだ夕餉の時間には時間あるしなー。団子でも買ってくっか」
「よいしょ、」と立ち上がり、両手をぐーっと上に伸ばし深呼吸をする。
高「はぁぁ、っと…お前も来るかー?甘味処。特別に奢ってやるよ」
[私やる事あって…。買ってきて下さいよ、皆で食べましょう?]
高「金かかんだろー。何本買えばいいと思ってんだよ」
[せっかくなら、皆で食べたいじゃないですか]
高「知ーらね!」
ぷい、と顔を背け「団子団子ー」と駆け足で去っていく高杉
[ちょっと!高杉さんっ!]と呼んでも止まりはせずに余計走る速度が上がった気がした。
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