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[もう…、待っているだけは…嫌です]
桂「うん。」
今まで、表にして言えなかった。
迷惑かもしれない。
掻き乱してしまうかもしれない。
きっと、大丈夫だと言っても…心配で聞き入れてもらえないのだろう。
もう、待っているだけは…嫌。
お帰りなさい。だけなんて…嫌。
[皆さんに…迷惑かけてしまうかもしれません。]
桂「迷惑だなんて思わないよ」
[それでもっ……それでも、もう…待ってるだけは嫌なんです。]
桂「……………」
…………
………………
桂〔その子に?……でも、〕
紗夜〔やっぱり反対ですか?兄上も〕
桂〔反対だよ。女子に刀なんて…!もし何かあったらどうする気だい?〕
紗夜〔何かあった時の為です。自分の身は、自分で守れるように。損はないでしょう?〕
桂〔紗夜っ、〕
紗夜〔明音はもちろん、この子にも護身術程度までは扱えてほしい。…これはただの私の我が儘です。強く生きてほしい。…明音を……支えられる子になってほしいんです。〕
抱き抱えているまだ幼い女子の頭を優しく撫でながら話すのは紗夜と呼ばれる綺麗な身なりをしている女性
そして、向かい合った形で座っている桂
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