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吉「ちょっと桂さんっ、何言ってるんですか。止めて下さいよ」
桂「おや?間違ってはいないだろう?」
吉「………」
桂「だから、詩音の事…任せたよ。稔麿だからこういう事言うんだ」
吉「……分かりましたよ。でも、僕はあまり側にはいられないと思うんですよね…勘ですけど」
桂「まっまく、何言ってるんだか。」
吉「ははっ、」
桂「詩音が待ってるよ」
吉「それは嬉しいですね。でもきっと僕の顔見た途端に逃げ出すんですよ。目に見えてます」
桂「そんな所も好きなんだろう?」
吉「……否定はしませんよ」
桂「素直になりなよ。それで、……君はいつ頃戻れそうなんだい?」
背中合わせになりながら甘味処に座る二人はきっと端から見れば知り合いの様には見えないだろう
桂は傘を被り、吉田は堂々と素顔を出していた
吉「ま、何も起こらなければ数日にでも。」
桂「話し合いは?」
吉「なんとなくまとまってきてはいますよ。そのうち知らせます。」
桂「頼むよ」
吉田はゆっくり立ち上がり「それじゃあ」と軽く頭を下げるとその場を後にした。
桂「……あまり時間がないようだね」
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