第45章…霞み

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〔ほら、何やってるの?早くしないと置いていくからね〕 〔ま、待って下さ~い!〕 〔君、体力なさすぎ。〕 〔だ、だって…!〕 〔かくれんぼした事ないっていうからしてあげてるのに。何弱音はいてるの?早く隠れないと九一に見つかっちゃうよ〕 〔かくれんぼって走らないって明音から聞きました!!普通に見つからないように隠れるだけって〕 〔それじゃつまらないでしょ〕 〔え………〕 吉「懐かしい……そんな事もあったね」 ポツリ、と呟いた言葉は無意識に出たモノ 吉田の気持ちの表れなのかもしれない。 離れていても、ふとした瞬間には考えてしまう。 彼女の事をーー そこにー 「顔も隠さずに結構堂々としてるんですね」 後ろから聞こえてきた声 その主を一瞬にして理解した事が気に食わない 吉「別に隠す必要もないからね。それに…個人的にこそこそ隠れるのはあまり好きじゃないんだ。」 鋭い視線が注がれる中、気にせずに後ろを振り向き声の主へと視線を向ける 吉「幕府のお狗様は、よほど暇なようだね。隊務もしないで呑気にお散歩かい?」
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