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吉「……詩音、僕はまた藩邸を出ることが増える。だから皆の事、頼んだよ。藩邸も、君が守ってほしい」
[もちろんです、、
知ってますか?私だって…やるときはやるんです。]
吉「ハハ、…そうだね。なら安心だよ」
[吉田さんも気をつけて下さいね?]
吉「ありがとう。」
…………
………………………
何となく分かっていた。
吉田さんはきっと、無理に時間を作って戻ってきたんだと
忙しい中、わざわざ来てくれたんだと
それに今やろうとしている事。
陰で他の皆さんも集まってるのを知ってる
コソコソと私に隠れて何かをしている。
きっと、私が考えてもいない様な事が起きようとしているのかもしれない。
…………
そして、数日が経つと他の人達も藩邸に帰ってこない日などが自然と増えていった。
出掛けてその日に帰って来ていたのが次の日に、二日後に、三日後に、四日…と続いていった。
[………静か………]
賑やかだった部屋はシーンと静まり返っていた。
藩邸には、自分しか今はいない。
あまり出掛ける事のなかった玄瑞さんもここ数日見かけない。
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