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吉「せめて場所くらい、離れた所が良かったです。」
桂「何故?」
吉「きっと今ごろ、新撰組には情報が入ってますよ。あちらには観察方がいますし、ある程度は予測されてる筈。僕達が思ってる以上に…ね。」
桂「厄介だね、観察方…。顔が分からない以上対策のしようがない。このまま、覚悟するしかないのかな」
吉「僕、無駄死には御免ですよ。」
桂「そんな事はさせないよ。まぁ、当日は少し私も顔を出すから」
吉「お願いします。…まだ、どう転がるのかなんて誰にも分かりませんからね」
桂「そうだね。…………ねぇ、稔麿」
吉「…何です?」
桂「考えてたんだけど、終わったら詩音連れて皆で萩へ戻ろうか」
吉「それも良いですね。」
桂「だろう?少し前から考えてたんだよ。詩音連れて行ってあげたいなって。まぁ、自分が一度戻りたいっていうのが理由に近いけどね」
吉「良いんじゃないですか?理由なんてどうでも。現実になればなんだって良いんですよ」
桂「あ、そうそう。那緒司から文が届いたんだよ。詩音宛てに」
吉「文…ですか、そういえば今まで無かったですね。」
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