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桂「那緒司自身もどうしたらいいのかが分からなかったらしい。同封されていた私宛ての文に書かれてたよ。礼と一緒に、ね」
吉「……まぁ、普通動揺もしますよね。死んだと思っていた娘が生きていた。それだけでも信じられませんよ」
桂「我々の日頃の行いが良いからかな~」
吉「これから反乱起こそうとしてる奴が何言ってるんですか。」
呆れた表情の吉田に桂は「冗談だよ、」と笑いながらかえす。
吉「……桂さん。」
桂「何だい?」
吉「絶対に詩音を連れてこないで下さいよ。」
桂「…………」
何に、とは言わない。
言わなくても二人には分かっているから。
吉「九一も、玄瑞も今はいない。晋作だって明日には帰ってこれないだろうし。あなたにかかってますからね」
桂「そうだね。ちょっと…いや、かなりの荷の重さだね。私にかかってる…か。」
吉「そうですよ、頼みましたからね?」
桂「稔麿。…絶対に無茶はしないって約束してくれるかい?」
吉「まぁ、約束は出来ませんが」
桂「駄目だよ。こればっかりは約束だ。」
吉「…そうですね。今回はまぁ、約束を守ってみようと思います。終わりなんて嫌ですし」
桂「破ったら怒るからね」
吉「怒るって…、僕子供じゃないんですけど」
桂「子供じゃなくたって怒るからね!だから、怒られたくなかったら無事に帰ってくる事!いいかい?分かった?」
吉「分かりました、分かりましたよ。」
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