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吉「じゃあ、僕戻りますね」
桂「今日も宿に泊まるのかい?藩邸だってあるだろう」
吉「あまり行き来してたらそろこそ見つかった時危ないですから。」
桂「詩音には、会わないのかい?」
吉「決心鈍りそうですし……まぁ、いいかなって。僕には、……側にこれがありますから。」
トントン、と腰にかけている刀を指差す。
綺麗な漆黒な黒漣と、対になる小太刀である赤漣
吉「譲り受けたこの刀。有効に使いますよ。」
桂「…そうだね。」
吉「じゃあ、桂さん。また」
そういうと、吉田は暗闇の中に姿を消していった。
桂は遠ざかる背中に「待ってるからね、稔麿」と呟くと自身も藩邸の中へ入っていった。
…………
…………………
[………………はぁ、]
気になる。気になって仕方がない。
これから、起きる事。どうなってしまうのかが、嫌な方へしか考えが出ない。
桂から聞いた全て。
吉田が行おうとしている事。
[きっと、…関わってくるから何も言わないんだ…。捨てたって言ったって、、私を気にしすぎなんですよ…みんな、、]
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