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数名の浪士達を目の前に、吉田は答える。
吉「しかも場所はここ池田屋。古高の桝屋は近いし、人通りも昼間から多い。隠れてますって伝えてるもんですよ」
浪士「幕府の犬どもはまだ確かな情報を掴んではないだろう。掴んでたとしても候補を捨てることなどできる筈がない。」
吉「……まぁ、今更言っても仕方がないので、もういいんですけど。一度は桂さんも顔だしすると言っていたので、後はご自由にどうぞ。僕は別にもう何でもいいので。」
はぁぁぁ、とため息をつき壁に寄りかかる
浪士達はまた何か話していたが吉田はまったく興味がないといったように外を眺めていた。
吉「早く終わらせてくれ、」
ボソッと呟いた声は回りの浪士達の声で下記消された。
吉「ぁー、……餡蜜が食べたいな…………」
………………
…………………………
桂「待たせたね、皆」
吉「桂さん、」
桂の登場に他の浪士達もざわつき始め、意気揚々としていた。
「これで幕府も今日で終いだ」
「誰もこの計画など知らないに決まってる」
「幕府など恐れるにたらん」
それを一歩引いた所で見ていた吉田だったが、桂がスッと側に寄り、声をかける。
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