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桂「説得は上手くいけそうかい?」
吉「見れば分かるでしょう。……聞く耳持たずですよ」
桂「まぁ仕方がないだろうね。」
吉「予想はしてましたけど、実際馬鹿でしょう。桂さんも説得してくださいよ」
桂「この盛り上がりを打ち砕くのはちょっと気が引けるね」
吉「このままじゃ、無駄死にになりますよ。……全員。確実に」
桂「無駄死は勘弁してほしいね。仲間を減らしたくはないよ。」
吉「僕だってごめんですよ。死ぬな、無駄死にになるなんてあの人達に言っても無駄でしょうけど」
桂「だが実際、そんな時間に余裕はないよ?日が暮れたら……」
吉「でしょうね。……悠長になんてしてられない。」
桂「…………」
吉「…………。まぁ、なんとかそれなりにやってみますよ」
桂「え?」
吉「そう考えてないとおかしくなりそうですし。」
桂「気をつけるんだよ。稔麿」
吉「桂さんがまた戻って来られる前に出来る限り話をつけときますね。」
桂「本当頼もしいよ。君に任せて良かった」
吉田はフッと笑うと立ちあがり、桂に背を向け部屋から出ていった。
そんな吉田の事は気づいていないのか他の浪士達は皆意気揚々とこれからの計画について話していた。
桂「悪い方向に行かないと良いんだけれど。」
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