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[か、桂さん?!
どうしたんですか?何があったんですか?]
息を乱した状態の桂
「はぁ、はぁ、」と息を整えようとしているが余程急いだのだろう。
全く落ち着ける様子ではなかった。
「お水持ってきます。」と詩音が桂を通りすぎようとした時ーーー
パシッ、、と腕を掴まれる。
驚いた詩音だったが桂は掴んだ手を放さず「少し、まずいことになった。」と言葉を続ける。
桂「はぁ、……はぁ。」
[どうしたんですか……?一体、何が]
桂「池田屋に、……踏み込んでくる」
[だ、誰が…?]
桂「新選組。局長の近藤率いる数名。……名前までは特定出来てない。池田屋からこちらへ一度戻ろうとした時に新選組らしき姿を見かけた。浅葱色のだんだら羽織り…間違いない。」
[ぁ……]
桂「詩音っ、君は、絶対に屋敷から出てはいけない!私はこの情報を稔麿達に伝えてくる。きっと、気づいていない筈だからまだ池田屋にいる」
[だ、駄目です桂さんっ!]
桂「このまま分かっていながら何も出来ずに放ってはおけない!」
[駄目ですっ!!そんな状態で、、池田屋に戻ってもし見つかったら今度こそ捕まってしまいます!人数も特定出来でないなら尚更…、新撰組は集団戦で戦います。囲まれたら逃げられません!それに……、近藤さん率いる数名って事はきっと、腕利きを集めてきて、恐らく…]
挟み撃ちか、もしくは池田屋とどこか他の場所へ行く可能性がある……。
[代わりに……私が行きます。]
桂「え?」
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